ビニロン紙は、ビニロン繊維とPVA繊維を混合して製造される機能紙です。
ビニロン繊維は、高強度や耐アルカリ性などの特長を持っています。さらに、ビニロン繊維と相性の良いPVA(ポリビニルアルコール)繊維をバインダーとして使用することで、強度の高い紙を作製することができます。
このページでは、弊社が取り扱うビニロン紙製品「パピロン®」の基礎物性(引張強さ)を中心に、開発された歴史や特長などを、動画を用いて紹介しています。
●ビニロン紙の紹介:ビニロン紙製品であるパピロン®は、ビニロン繊維とPVA繊維を原料としており、1957年に京都大学、(株)クラレ、廣瀬製紙(株)と共同で三晶(株)が開発した世界初の単一合成繊維100%紙です。
●特長:パピロン®は、高強度、耐アルカリ性、耐熱性、親水性といった特長があります。
●基礎物性:同じ坪量のパピロン®(品番 BFN No.5)とコピー用紙の引張強さを比較することで、パピロン®の紙力が高いことを確認しています。
試験条件 JIS P 8113
試験装置 島津製作所 オートグラフ
(一言メモ📝)
パピロン®は、厚さや強度、通気度が異なる、7種類の品番(BFN No.1~7)を揃えております。
ビニロン以外の繊維を混ぜた機能紙も開発しておりますので、お気軽にお問い合わせください。
各繊維の詳細は → ビニロン繊維 PVAバインダー繊維(フィブリボンド®)
パピロン®の詳細は → パピロン®
ここが着眼点💡
(0:49~)
パピロン®の表面を電子顕微鏡で拡大観察(500倍)しています。ビニロン繊維と、溶解したPVAの接着状態が確認できます。
(2:05~)
引張試験にて、パピロン®(BFN No.5)とコピー用紙の紙力(引張強さ)を比較しています。
用途例
ビニロン紙は、耐アルカリ性があるため、アルカリマンガン電池セパレータに使用されています。
他にも、空隙(繊維間の隙間)が適度にあり、通気性や通液性が高いため、イヤホン内蔵の膜や油の濾過フィルターなどで採用実績がございます。
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