チョコレート風味な「カロブ樹」
健康食の飲料や菓子類に応用
カロブ樹(Carob Tree)は乾燥した気温の高い地中海沿岸地方に生育する常緑樹で、普通日本で目にする機会は殆ど無い樹木です。1月から2月にかけて小さな花をつけ、5月ごろから実が成長します。力ロブ樹は他の植物が生育しにくい岩場の土地にも生育し、その高さは10m以上になります。その強い生命力によって、何千年もの昔から歴史に登場してきました。聖書に由来してカロブ樹は、聖ヨハネが荒野で修行試練を重ねた際にその果実を食べたことが伝承されています。このため果実は「聖ヨハネのパン(Saint John’s Bread)」とも呼ばれています。果実の鞘は甘く、チョコレートの風味にも富んでいるため、健康食の飲料や菓子類として現在でも応用されています。
カロブの樹を記念植樹
ダイヤモンドの宝石の質量の単位として知られる「カラット」は、力ロブの種子1個分の重さである約0.2グラムに由来しています。その種子の胚乳部分にローカストビーンガムと呼ばれる多糖類が含まれています。このローカストビーンガムは、エジプトではミイラをくるむ包帯の接着剤として使用され、民間療法では利尿剤や緩下剤として古くから汎用されてきました。 三晶では、設立当初よりカロブ樹の種子の胚乳から作られるローカストビーンガムを取り扱っています。そこで2002年の中央研究所新築移転を期に、三晶発足の礎でもあり、永続性の象徴でもあるカロブ樹を玄関横に記念植樹いたしました。その当時は小さな苗木でしたが、現在では写真の様に立派な樹木に育っています。