カラギナン/カラギーナンについて
カラギナン/カラギーナンは紅藻類から抽出される多糖類で、D-ガラクトースがα-1,3結合またはβ-1, 4結合を交互に繰り返した構造をしています。カラギナンは図に示すように硫酸基の数とアンヒドロ結合の有無によりカッパ、イオタ、ラムダの3タイプに分けられ、それぞれ溶解性やゲル化性、ゲル化に最適なイオン、ゲルの性質が異なります。
ゲル化性
カラギナン/カラギーナンはそのタイプによってゲル化性、ゲル化に最適なイオン、ゲルの特性が異なります。カッパカラギナンはカリウムイオンでゲル化し、固くて脆く、離水の多いゲルを形成します。イオタカラギナンはカルシウムイオンでゲル化し、柔らかく弾力性があり、離水の少ないゲルを形成します。 ラムダカラギナンはその構造上、ゲルを形成することはありません。また、カッパカラギナンにはローカストビーンガムと高い相乗効果があり、併用することでゲルが強くなるだけでなく、弾力性があり離水の少ないゲルになります。
カラギナンのゲルは、熱可逆性です。カリウムイオンやカルシウムイオン濃度が高くなるほどゲル化温度やゲルの溶解温度が高くなります。
増粘性
カラギナン溶液の粘性は曳糸性が低く、粘度は温度やイオン濃度によって影響を受けます。
タンパク質との反応性
カゼインタンパクとの反応性を利用することでミルクデザートやココア粒子の分散安定に使用されます。